夏の夜・・・快眠するために
高温多湿な日本の夏を快適に、ぐっすり眠るためのポイント

以前ある新聞紙面にこんな記事が載ってました。

◎寝室20~26度で涼しく快適
●暑くて寝苦しいときはエアコンで寝室の室温を調節しよう。室温が高いと体温が下がりにくく、眠れない原因になる。睡眠環境としては室温20~26度、湿度50~60%が望ましいとされる。
●「室温28度、湿度70%を超えると寝つきが妨害され、中途覚醒(かくせい)も増える」と。
 室温を下げるには寝る30分~1時間ほど前にエアコンをつけておく。エアコンの注意点は、風を直接身体にあてないこと。(中略)扇風機で気流を作るのもいいが、28度を超えると効果が薄い。
●エアコンの設定温度と枕元の温度は異なることが多いため、温湿度計が枕元にあると正確な状態がわかる。
●「寝付いてから2時間ほどで急激に体温が下がるが、それまではエアコンをつけておいた方がよく寝れる」以下略・・・

夏の夜の快眠のためには、
①温度 ②湿度 ③風量 ④吸湿 をバランス良く!

●人が快適に眠るための寝床内気候は、温度33℃±1℃、湿度50%±5%と言われます。この数字は、夏でも冬でも大きな違いは無いようです。
●ところが、中見出しの「20~26度で涼しく快適」・・・・・この室温で休まれる方は、少ないのではないでしょうか?寝床内気候®<温度33℃±1℃、湿度50%±5%>からすれば、33℃-20℃~26℃…すなわち13℃~7℃も室温が低いわけですから、人がそのまま眠ったとすれば、たぶん風邪を引くでしょう。その差をカバーするのが「ふとん」であり、「パジャマ」などでしょう。
●人の睡眠とは、深部体温を下げることです。寝初めに体温を下げようと、汗をかきます。一晩に人はコップ一杯の汗をかくと言いますが、初めの数時間に多くの汗をかき、体温の低下をもたらします。特に重要なノンレム睡眠の3・4段階(徐波睡眠)は睡眠の前半にしかも初めの3時間で一晩の内に出る徐波睡眠の80~90%が出現します。「ぐっすり眠る」ということは、初めの3時間に効果的に体温を下げることがポイントでもあります。
●ふとん・パジャマ・シーツ類によって、しっかりと吸湿できないと、眠りの質が落ちることになります。
●実際20度~26度で寝られる方もいらっしゃるとは思いますが、裸で休まれる方は殆んど無く、大部分の方は「寒い!」と思われるでしょう。逆にこの室温で休もうと思えば、パジャマと夏布団(どちらかと言えば全身を覆うことのできる肌ふとん)とを着て寝る必要が生じますね。

  • ●熱帯夜は、体温と室温との差が殆ど無いため、体温の低下がスムーズにいかないから寝苦しいことになります。室温を下げることができないならば、気化熱によって産生熱を放出することになります。そのために、扇風機やうちわで、湿気を飛ばし、汗が気化し易くして、体温を下げることになります。
    ●エアコンで部屋の温度を下げるということは、同時に湿度を下げることです。どうしてもエアコンは嫌という方は。汗の蒸発をスムーズにさせるために、除湿機能のみを使われるのもOKですね。

●産生熱は、人によって違います。男と女、大人と子供、成人と老人…一人ひとり違います。人の産生熱は個人差があるから、同じ室温であっても「寒い」と感じる人と「暑い」と感じる人がでます。発生する産生熱と吸収されるエネルギー量が同じであれば、暑くも無く寒くも無い訳ですが…。

  • 寒がり屋さん  暑がり屋さん

  • ●接触冷感などの寝具は寝つきを良くするには、冷感寝具の吸熱効果が朝まで続けば良い訳だ。が、一旦温まってしまうと吸湿部分が全いと、返って暑く特に蒸れを感じて目が覚めてしまうことになる。綿や麻のシーツなど吸湿性の優れたものとの併用が必要となりますね。
    ●具体的に、快適に寝るための室温が24℃であったとすれば、寝床内温度との差は9℃もあります。この9℃を埋めてやるにはどの程度の寝具類を用意するのが良いかということですね。

●夏の寝室を24℃に設定(今回は細かい湿度変化は考えない・・・極端な高湿度・低湿度を除く)したとすれば、6クロー程度が欲しくなる。パジャマ0.5+羽毛肌ふとん3クロー=3.5クロー程度となる。一般に布団カバー(1~2クロー)があるので、ト-タルでは5~6クローとなる。つまり、室温24度程度ならパジャマを着て、肌ふとんを着て寝なければならないことになりますね。
●だが、日本の気候のように湿度が高かったりすると「蒸れ」を生じ、快眠は得られない。ふとんを蹴って寝るというのは、ふとんの中が蒸れているからだ。蹴れば少し寒く感じる、だが着れば暑く感じる・・・困ったものだ。
●逆に、パジャマとタオルケットで休んでいる方は1.5~2クロー程度だから、室温は3℃程度低くすれば良いこととなる。つまり29~30℃でも良いという計算になる。だが、「室温28度、湿度70%を超えると寝つきが妨害され、中途覚醒(かくせい)も増える」と話が続く。28℃の設定であっても「除湿」も同時に行われているから、実質室温は27℃以下にも相当することになろう。
●高齢で痩せ気味の方は熱産生が低いので、健常者が思うほど暑さを感じない方もいる。問題なのは、高齢者の中には「暑さに感覚が鈍くなる」方がいらっしゃることだ。度を超すと、室内での熱中症となります。また、エアコンは身体に悪いと言って、寝る前にOFFにする方も多い。室温を下げることに抵抗があるならば、湿度を下げることを薦める訳である。

【クロー値とは】
 裸体状態で暑くも寒くも無い状態があったとします。室温を徐々に下げていきます。その時1枚の布(クローという単位の語源は1Cloth布からと言われている)をまとうことによっ快適さを得ることができた時その布の保温効果を1クローとします。(今は科学的に定義されていますので、この後の説明はある意味間違いとも言えますが、話を解かり易くするためにあえて勝手に使います。)

 具体的に言うと、夏のパジャマは約0.5クロー、タオルケットで1クロー前後、羽毛肌ふとんで約3クロー前後(合いで5クロー前後冬で6~7クロー前後になると思います)、真綿ふとん(150~200g/㎡程度)で2.5クロー前後となるでしょうか(実験はしてません爺の経験から推測)
 人によって熱産生量が違うこともあるので(暑さ寒さの)感じ方もちがってきます。1クローでおよそ1.5℃程度カバーできると思われます。

寝室でのエアコンと扇風機の使い方

  •  寝室のエアコンの設定温度と       室温の均一化の話

  • 一般家庭では ①エアコンの温度を28℃程度に設定し微風で運転する ②除湿運転のみで休む ・・・ こんな家庭が多いようです。その場合、実際の室温とエアコンの設定温度との差が意外と大きいようです。
    エアコンの使い方のポイントは・・・。
    ●①部屋全体を冷やす・・・弱・微風の弱い風では冷気が部屋の下の方に溜まり、部屋の上の方の空気が冷えず、エアコンの温度感知装置は部屋の温度が充分に下がっていないと判断して、結果部屋の下の方は冷え過ぎということになる。強風にした方が、部屋の空気が混ざり室温が均一となりエアコンの設定温度に近い状態が作れる。

  • ●②風(空気)を回す・・・扇風機を使って部屋の空気を動かしてやる。空気を動かすことによって、身体の表面近くにある「ねっとりした湿った空気」を飛ばしてやることができ、身体からの汗の発散をスムーズにしてやることができる。
    夏の寝苦しさは「湿気と温度」、いかに高温多湿の状態から抜け出るかが快眠のポイントです。
    ●具体的に「ふとん屋的」に快眠を得るためには、設定温度は25~27℃にし、送風は強くして部屋全体を冷やすようにし、薄い夏寝具(タオルケット・麻の夏ふとん・薄い真綿ふとんなど)をかけて寝て戴くのが良いのだろう。
    ●敷きはやはり吸湿性の良い、綿/脱脂綿・ウール/ムートン・テンセル・麻など天然繊維をお薦めする。

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